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70周年挨拶

一般財団法人医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団の創立記念日にあたり,一言ご挨拶を申し上げます.
本財団は,財団法人日本公定書協会として昭和31年に発足,今年で70周年を迎えます.
この間,国内外の状況変化に対応しつつ事業を継続できたことは,賛助会員の方々はもとより産官学の関係の方々の
ご指導,ご支援の賜物であり,心より感謝を申し上げる次第です.

本財団の名称にも使用されている「レギュラトリーサイエンス(RS)」は,
当財団の元会長・故内山充博士が1987年に初めて提唱された概念です.
この概念は政府の施策に取り込まれ,2014年に制定された健康・医療戦略推進法においては
「医療分野の研究開発の成果の実用化に際し,その品質,有効性及び安全性を科学的知見に基づき
適正かつ迅速に予測,評価及び判断することに関する科学の振興」としてRSの振興が謳われるにいたっております

一般財団法人医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団
70周年にあたって
―RSと医療製品開発・薬事規制をつなぐハブを目指して―

一般財団法人医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団の創立記念日にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

 本財団は、財団法人日本公定書協会として昭和31年に発足、今年で70周年を迎えます。この間、国内外の状況変化に対応しつつ事業を継続できたことは、賛助会員の方々はもとより産官学の関係の方々のご指導、ご支援の賜物であり、心より感謝を申し上げる次第です。

 本財団の名称にも使用されている「レギュラトリーサイエンス(以下、RS)」は、当財団の元会長・故内山 充 博士が1987年に初めて提唱された概念です。この概念は政府の施策に取り込まれ、2014年に制定された健康医療戦略推進法においては「医療分野の研究開発の成果の実用化に際し、その品質、有効性及び安全性を科学的知見に基づき適正かつ迅速に予測、評価及び判断することに関する科学の振興」としてRSの振興が謳われるにいたっております。

 当財団の使命は医療製品の品質・有効性・安全性に関するRSを振興、公衆衛生の維持増進に貢献することです。本使命は、日本薬局方(以下、日局)の編纂支援を目的として設立されて以来、当初はRSという用語こそ用いられなかったものの一貫して継続しており、将来とも変わらないと考えています。

 この使命を果たすため財団が現在実施してきた活動には2つの軸があります。

一つは、医療製品の品質・有効性・安全性に関するRS研究成果の理解促進のための事業です。科学的薬事規制の構築と運用ならびに効率的な製品開発に貢献することが目的であり、研修事業、出版事業、研究助成事業などを通じ以下の取り組みがなされています。

  •  ①医療製品の開発に必須の体系的なRSの提供 
  •  ②RSの最新の成果や課題の共有
  •  ③RSの実装のためのプラットフォームの提供(産官学からなるフォーラムの構築)  

もう一つの軸は、産業界や規制当局で使用されるスタンダードの提供であり、日局標準品と医薬用語集を取り扱っています。

  • ①日局標準品等の製造頒布:日局は一般試験法等からなる文書標準と試験をするために使用される標準品から成り立っています。当財団 は日局標準品の我が国における唯一の登録事業者としてその供給の責務を負っています。
  • ②ICH国際医薬用語集(MedDRA)日本語版の維持管理:医薬品安全監視の基盤の一つは適切な用語の使用にあり、本用語集の提供によりグローバルに患者の健康保護の改善を図ることができます。

 当財団はRS情報発信にとどまらず、企業活動に必須なスタンダードそのものを提供しているという点で国内では他に類を見ない存在です。今後もこの2つの軸を維持して活動してまいります。

 特に、コロナ禍を経験してニューモダリティーの迅速な開発、そのための基礎研究成果を医薬品開発につなぐトランスレーショナル研究の重要性が再認識されました。一方、サプライチェーンや市場のグローバル化は著しく、安定供給や品質確保も依然として重要課題です。これら喫緊の課題解決を支援できる活動を実施していきたいと願っております。

 そのために当財団には、下記に示すように(これだけに限定されるものではありません)強化すべき事項が多くあります。これらの課題解決に向けて注力してまいります。

  •  ①先端科学を利用した評価技術やニューモダリティーのRSのキャッチアップ
  •  ②国際化:海外情報の入手共有のみならず、日本のRS成果の海外に向けての情報発信も増強
  •  ③AIの活用、次世代を担う人材育成

 当財団の活動は当初品質分野が中心でした。その後社会の要請に応じて、産業界、アカデミアや規制当局と連携しつつまたご支援をいただきつつ非臨床分野からさらに有効性や市販後安全性までその範囲を拡大し、科学的な薬事規制の運用に寄与してまいりました。今後もさらに努力して、我が国の優れたRSの成果を効率的な製品開発や科学的な薬事規制へ繋ぐハブとして国内外から認知がいただける財団となれるよう努力してまいります。

関係の皆様の一層のご指導、ご鞭撻をたまわれれば幸いです。 令和8年6月